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ミケルソンを取り巻く猜疑心と愛情。
国民的スターに何が起きているのか。
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph byAFLO
posted2020/02/27 08:00
ゴルフ界において長らくアメリカの象徴だったミケルソンが50歳。そのキャリアの晩年に注目が集まっている。
特別招待に「同情は要らない」。
だが、もしもそうなるのなら、なおさら彼には因縁のNYで開催される今年の全米オープンを制し、大会初制覇と生涯グランドスラムを達成してほしいと思わずにはいられない。
ミケルソン自身、「是非とも出たい、勝ちたい」と心の底から欲している。
それなのに、いまなお今年の全米オープンの出場資格を満たしていないという現状を大勢の人々が案じている。
USGAが特別招待を出すはずだという見方は強い。だが、当のミケルソンは「同情は要らない。自力で出られないのなら、戦う力も無いということだ」と語り、たとえ特別招待をオファーされても拒む姿勢を見せている。
あくまでも自力で出場権を手に入れ、その上で勝利を目指したいというミケルソン。今、彼に残されている自力出場への最短の道は、世界ランキングを60位以内に上げることだ。
現在62位ゆえ、あと一歩。いや二、三歩だ。
「とにかく、頑張れ、フィル!」
「アイ・ラブ・フィル!」
そんな熱いエールが今なお米ゴルフ界に木霊している。