オリンピックへの道BACK NUMBER
バドミントン、ボクシングなど続々と。
新型コロナ、東京五輪選考への影響。
posted2020/02/18 12:00
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
MATSUO.K/AFLO SPORT
新型コロナウイルスの感染拡大は、社会に影を落としている。
むろん、スポーツも例外ではいられない。2月17日には東京マラソンの一般参加中止の発表があり、大きなニュースとして報じられた。
国内で、数々の大会が延期や中止、あるいは開催地変更など対策を余儀なくされている。予定されているオリンピックやパラリンピックのテスト大会の開催も再検討されていると言われる。
それは東京五輪の代表を目指す選手たちにも影響を与えている。
たとえば、ボクシングの東京五輪アジア・オセアニア予選は、2月に武漢で行なわれる予定だったが、ヨルダンのアンマンで3月に開催されることになった。
リオデジャネイロ五輪代表で同予選に出場予定だった成松大介は、延期の決定を受けて、「私たちは、オリンピック出場権獲得に向けて努力するだけです。充実した練習を積み重ねて、時期や場所が決まれば最終調整をして結果につなげるだけです」とコメントした。
クライミングのアジア選手権が延期に。
一方、日本ボクシング連盟の強化委員長を務める本博国氏の言葉には、どこか、「懸念する」ニュアンスも感じられた。
「合宿で強化ができていたため、成果につながると考えていた。選手には丁寧に説明し、前向きな考えを持たせたい」
階級のあるスポーツであり、したがって、減量も調整の一環として伴う。大会の日程の変更がそこに影響を与えないとは言えない。
2月12日には、4月25日から5月3日まで中国・重慶で開催される予定だったスポーツクライミングのアジア選手権の延期が決まった。
この大会の複合の優勝者には、東京五輪出場資格が与えられることになっている。
日本の選手は別の選考基準があり(国際スポーツクライミング連盟との間で現時点では調整がついていないが)、直接かかわるわけではないが、アジア各国の選手にとっては影響は大きいだろう。