オリンピックへの道BACK NUMBER
バドミントン、ボクシングなど続々と。
新型コロナ、東京五輪選考への影響。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byMATSUO.K/AFLO SPORT
posted2020/02/18 12:00
リオ五輪で金メダルに輝いた高橋礼華(左)と松友美佐紀のペアだが、このままでは東京五輪に出場できない厳しい状況にある。
影響が大きいバドミントン。
選手にとって、影響が大きいという点では、バドミントンもあげられる。
バドミントンの五輪代表は、4月30日付の世界ランキングで決まる。1カ国あたり2名(2組)までが出られる。シングルスの場合は世界ランキング16位以内、ダブルスは8位以内であることが条件となる。
選手たちは、五輪代表を目指し、長期間にわたり戦ってきた。その競争は佳境を迎えている。ラストスパートの時期にあると言ってよい。
そんな折、2月1日に世界バドミントン連盟は、2月25月から3月1日にかけて行なわれる予定だった陵水中国マスターズの延期を発表した。
代替開催の時期として、5月が検討されているという。
4月30日付の世界ランキングの対象から外れることを意味している。大会のカテゴリー的に高いわけではないが、対象大会が減ったことになる。
アジア選手権の開催地は武漢。
それ以上に気がかりなのは、4月21日から26日のアジア選手権だ。まさに武漢が開催地として予定されているからだ。
世界連盟は、判断を下すにはまだ早いとし、大会をどうするのか、まだ決定していない。
ただ、武漢の状況を考えれば、そのまま開催されるかどうかは、難しい面が強い。代替地を探す、あるいは延期する、さまざまな選択肢について、憶測が飛んでいる。
問題は、これが4月30日付の世界ランキングの最後の対象大会であり、優勝すれば9200ポイントを得られる、一定以上のグレードに相当する大会であることだ。
万一なくなれば、追う立場の選手に打撃が大きくなる。