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生涯打率1位・青木宣親なら狙える。
最年長39歳シーズンでの首位打者。 

text by

広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byNanae Suzuki

posted2020/02/12 07:00

生涯打率1位・青木宣親なら狙える。最年長39歳シーズンでの首位打者。<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

日米通算で積み重ねた安打は2300本を優に超える。青木宣親はイチローに次ぐ21世紀のヒットメーカーだ。

同学年の鳥谷、糸井という存在。

 しかし青木は1月5日に38歳になった。野球選手としてはかなりの高齢だ。

 青木と早稲田大学時代の同級生だった鳥谷敬は、阪神を退団してまだ所属が決まっていない。鳥谷は37歳の2018年から打率が急落し、2019年は控えに回ってしまった。鳥谷は内野手、青木は外野手、守備の負担は違うとはいえ、打者としてはピークを過ぎているのは否めない。

 一方で、青木よりもさらに元気な同学年もいる。同じ2003年ドラフトで、近畿大学から日本ハムに入団した糸井嘉男だ。彼は昨年、阪神で打率.314、セ・リーグ打率3位だった。彼も外野手、抜群の身体能力で、守備や走塁でもいいところを見せている。青木にとってはいい刺激になるライバルだろう。

ヤクルト移籍1年目で打撃開眼の辻。

 ではこの年代でもなおハイアベレージを残した選手はどれくらいいるのか。

<38歳以上を迎えるシーズンでの打率10傑>

1 岩本義行 1951年 39歳(松竹)
率.351(422打数148安打)
2 落合博満 1991年 38歳(中日)
率.340(374打数127安打)
 3和田一浩 2010年 38歳(中日)
率.339(505打数171安打)
4 辻発彦 1996年 38歳(ヤクルト)
率.333(400打数133安打)
5 L.リー 1986年 38歳(ロッテ)
率.3313(483打数160安打)
6 A.カブレラ 2010年 39歳(オリックス)
率.3309(408打数135安打)
7 G.アルトマン 1972年 39歳(ロッテ)
率.328(384打数126安打)
8 T.フェルナンデス 2000年 38歳(西武)
率.327(370打数121安打)
9 戸倉勝城 1955年 41歳(阪急)
打率.321(480打数154安打)
10 G.アルトマン 1971年 38歳(ロッテ)
打率.320(388打数124安打)

 アラフォーになっても元気な選手は結構いるのだ。

 そうそうたる顔ぶれが並んでいるが、意外なのは現西武監督の辻。どちらかというとつなぐ打者で、バントや盗塁の名手という印象があるが、西武からヤクルトに移籍して1年目の1996年にキャリアハイの.333をマークしている。大器晩成というべきか。

【次ページ】 最高齢の首位打者は36歳シーズン。

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青木宣親
東京ヤクルトスワローズ

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