酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
生涯打率1位・青木宣親なら狙える。
最年長39歳シーズンでの首位打者。
posted2020/02/12 07:00
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph by
Nanae Suzuki
東京ヤクルトスワローズの春季キャンプ地、浦添市民球場へは、沖縄唯一の鉄道である「沖縄都市モノレール=ゆいレール」が延伸したことで、新駅の浦添前田駅から徒歩で行くことが可能になった。20分ほどかかるが、少しアクセスが良くなったのだ。このあたりは浦添城や安波茶橋など、歴史の宝庫でもある。
今オフはバレンティンがソフトバンクに移籍したが、MLB時代、守備の名手として知られたスター選手のアルシデス・エスコバーが加入した。DeNAのセットアッパー、エドウィン・エスコバーのいとこだ。
筆者は早速、内野守備練習を見たが、送球がグラブに吸い込まれていくようなフィールディングはモノが違うと思った。
同じくメジャーを経験した青木宣親は今年も元気だ。外野で大きな声を上げている。一昨年、NPBに復帰した時も春季キャンプを見たが、青木は外野から「Attaboy!(アラボーイ、やるね!)」と声をかけていて、格好いいな! と思ったことを覚えている。
リーを抜いて生涯打率1位の座に。
青木は2018年5月、NPB史上に残る選手になった。打数が4000に達して、NPBの公式サイトによる「生涯打率ランキング」のトップに立ったのだ。
<2019年オフ時点の生涯打率5傑。()は実働期間。4000打数以上の打者が対象>
1 青木宣親 .326(2004-)
4884打数1591安打
2 L.リー .320(1977-1987)
4934打数1579安打
3 若松勉 .31918(1971-1989)
6808打数2173安打
4 張本勲 .31915(1959-1981)
9666打数3085安打
5 ブーマー.W .317(1983-1992)
4451打数1413安打
青木とリーの打率差は5厘7毛3糸。まだかなりの差があるように思うが、仮に今季450打数として116安打(打率.258)以下だと、この差はなくなり、リーに逆転を許してしまう。
昨年の青木は489打数145安打の打率.297。惜しくも3割は割り込んだものの、セ・リーグ打率7位は立派な成績だ。春季キャンプでも故障なくメニューをこなしているし、大丈夫だとは思う。