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DeNAリリーフ陣の“長男“が復活へ。
三上朋也「今季は全力でぶつかる」

posted2020/02/02 11:40

 
DeNAリリーフ陣の“長男“が復活へ。三上朋也「今季は全力でぶつかる」<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

2016年に59試合、'17年に61試合、'18年に65試合と登板を重ねたが、昨季は6試合に留まった。

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石塚隆

石塚隆Takashi Ishizuka

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Naoya Sanuki

「これはもう投げられないなって……」

 横浜DeNAベイスターズの三上朋也は、宙を睨みながら昨年の春のことを思い出していた。

 ルーキーだった2014年のシーズン以来、中継ぎの要として毎年のように60試合前後投げてきた三上がこれまでにない異常を右肘に感じたのは、昨シーズンの4月9日の阪神戦、自身5試合目の登板を終えたときだった。

「痛みがありました。肘のかみ合わせがスムーズではなく、体の連動もぜんぜん違うなって。自分の中でまずいなって思いは正直ありましたね」

 検査の結果、肘のクリーニング手術が必要ということになった。

「原因はいろいろあって一言ではいえないのですが、ひとつは腕を振り下ろす動作が強くなってしまっていた。それに付随し脚や股関節、首の神経などが総じて柔軟性を失ってしまっていたんです。やはり固くなると機能性が落ちますし、他にも多くの要因が重なった結果でしたね」

 早期復帰のために保存治療の可能性を模索したが、今後の野球人生を考えれば手術をすることがベターかと思えた。熟考の末、執刀は5月13日に行われた。

初めてのメスにも冷静な三上。

 プロ野球選手として、初めて肘にメスを入れるということ――。

 普通ならば不安に駆られるところだが、切り替えという部分でチームの誰よりも物事をロジカルに考えることのできる三上の頭のなかは冷静沈着だった。

「長くプレーしている選手は、肘の怪我を必ずやっているイメージでしたし、僕もキャリアのなかで、いずれそうなるのかなと薄々は感じていたんです。だから急に肘がおかしくなったわけではなく、体そのものの異常というのはここ1~2年ずっと感じていたことなんです。それでもケアや準備をすることで悪いなりに合わせていくことができたんですけど、昨年これはもう難しいということになってしまった。

 もちろん気持ちの落ち込みはありましたけど、マイナスに考えればキリはないし、無理矢理にでもポジティブに今できることは何だろうと考えたんですよ。投げられないのであれば、いつもと違うことをしようって」

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