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五輪女王「1人のファンとして楽しみ」
アイスダンス高橋大輔へのエール。 

text by

田村明子

田村明子Akiko Tamura

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photograph byAsami Enomoto

posted2020/01/07 15:00

五輪女王「1人のファンとして楽しみ」アイスダンス高橋大輔へのエール。<Number Web> photograph by Asami Enomoto

2019年の全日本フィギュアで最後のシングルの演技を終え、笑顔を見せた高橋。今年から新たな挑戦が始まる。

相手の動きを理解してどう動くか。

 メリル・デイビスは競技引退後、ホワイトと共に高橋大輔と日本でダンスパフォーマンスのステージに立ったこともある。

「あのときに、ダイスケにはアーティストとして表現したいものがはっきりあるのだな、と改めて思ったんです。だからシングル競技を終えても、彼がアイスダンサーとして再びチャレンジをするというのは、素晴らしいことだと思いました」

 だがもちろん、待ち構える困難も誰よりも理解している。

「他の人間と一緒に滑る、相手の動きを理解してどう動くか判断する力をつけるというのは、とても時間がかかる作業です」

 デイビスはソチオリンピックで優勝したとき、ホワイトと組み始めて17年目だった。

「もちろん、ダイスケ本人これが楽なチャレンジではないことを、よく理解していると思います。北京オリンピックを目指すのなら、あまり時間はない。でも(村元)カナにはデトロイトのリンクでよく会いましたが、とても才能のあるアイスダンサー。パートナーとして、彼を助けてくれると思います」

デイビス「1人のファンとして楽しみ」

 人生の新たな章のページを開けようとしている高橋に力強いエールを送る。

「ダイスケはもうすでにスケーターとして多くの成果を出してきたので、いまさら実力を証明して見せる必要はありません。アイスダンサーとして成功するのに、必ずしも表彰台の上に立つ必要はないと思う。

 彼がアイスダンスにどのようなものを与えてくれるのか、1人のファンとして楽しみにしているんです」

 デイビスはそう言葉を結んだ。

 高橋は1月の末に渡米し、フロリダで村元哉中といよいよアイスダンスのトレーニングを開始する。全日本選手権の演技後、翌年もアイスダンサーとしてこの試合に戻ってきたいと感じるかと聞かれて、こう答えた。

「絶対出たいというか、戻ってこないとやばいですよね。次は本当にもう1人じゃないので、わがままも言えなくなる。かなちゃんにしごいてもらいながら、全日本に戻ってきたいなと思います」

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