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東京五輪で金を狙う美しい空手家。
清水希容を強くした「勝てる」感覚。 

text by

石井宏美

石井宏美Hiromi Ishii

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photograph byChihiro Kano

posted2019/12/07 09:00

東京五輪で金を狙う美しい空手家。清水希容を強くした「勝てる」感覚。<Number Web> photograph by Chihiro Kano

初めての五輪、そして金メダルへ。

 来年の大舞台でも最大のライバルと目されるライバルから学ぶべき点は非常に多いと清水は言う。

「魅せるのが本当に上手なんです。でも、逆に捨てるところは思い切り捨てることができる選手。日本人選手はどうしてもすべてで頑張ってしまおうとするのですが、彼女の演武はうまく計算され、作られている。

 まさに彼女の特徴が最大限出せるような構成になっているんです。そういうところはすごいなと思いますね。私もいかに自分の良さを出すか、出せるのかという点はこれまで以上に考えるようになりました」

 空手は東京五輪で新採用された競技だ。清水にとっても東京が初めての五輪となる。

「五輪には出場したことがないので未知ですね。“五輪には魔物がいる”って言葉をよく聞きますけど、それに負けないように、しっかりとした準備をしたいですね。五輪までにどれだけ準備できたか、それを実行できた選手こそ金メダリストだと思っているので」

 自国にルーツがあるからこそ「負けられない」という意地と誇りもある。

 強く美しい空手家は究極の演武で2020年頂点を極める。

清水希容Shimizu Kiyo

1993年12月7日、大阪府生まれ。9歳より空手を始める。2016年関西大学卒業後にミキハウス入社。'14年、'16年、世界選手権で優勝。全日本空手道選手権大会では'13年から6連覇中。今年のKARATE1 プレミアリーグ、パリ大会、ラバト大会、東京大会で優勝している。160cm。

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