武蔵丸の辛口御免 Oh!相撲BACK NUMBER
朝乃山が大関に? 白鵬のかち上げは?
武蔵丸が九州場所から1年を振り返る。
text by
武蔵川光偉Musashigawa Mitsuhide
photograph byKyodo News
posted2019/11/28 18:00
以前から議論の的となっていた白鵬のかち上げ。九州場所12日目に当たった遠藤の顔が歪むほどの勢い。
大関昇進は朝乃山に先を越される!?
昇進する時は勢いに乗ってパパパーン! と決めないとその後が大変なんだ。
「何度目かの大関取りで、やっと昇進した」というのは、いざ上がってからカド番を繰り返したりと苦労することになる。
ここ最近の大関たちを見ても、デパートのエレベーターみたいに上がったり下がったりで、大関の価値も薄れてしまっているのは残念だよね。
きっと大関昇進は朝乃山に先を越されるはず。
朝乃山は右四つの型を持っていて、近いうちに大関になるよ。いい相撲で勝ったと思ったら翌日にはあっさり負けてしまったりと、まだ相撲にムラがあるけど、それが直ったら大関もすぐだね。
休場力士が多く、丈夫な体作りが重要。
白鵬は、初日からせっかくいい相撲の流れで来たのに、12日目の遠藤戦はダメダメだったなぁ。エルボーのようなかち上げで、遠藤は鼻血ブー! になっちゃった。あれはやっちゃいけないヨ。相手の相撲人生を終わらせてしまう危険もあるくらいのことなの、白鵬はわかってないのか? この際、もうルール作ったらいい。危険な行為をしたら、即、負けにするとかね。
8日目の玉鷲戦でも立ち合いの呼吸が合わずに相手の体をドンと突いたけど、相手は力を抜いている時なんだから、そこでまたケガでもしたらどうするんだってことだよ。
いろいろ厳しいことも言ったけれど、今場所を振り返ってみると、白鵬が横綱として一年最後の場所をひとりで締めてくれたからOK! だよ。
確かに休場力士も多くて、御嶽海の大関取りの話題もなくなり、ピリッとしなかったけれど、朝乃山の存在が今後の楽しみになったね。
みんなそれぞれがケガのない丈夫な体を作るのも課題。
稽古はもちろんのこと、いいものをたくさん食べて早く寝ること(あ、歯も磨けよ?)。まずは健康的な生活を送ることが、体のためにも、またいい相撲を見せることにも繋がってゆく。ファンのみなさま、今年もありがとうございました。来年も大相撲をよろしくお願い致しまス!
(構成・佐藤祥子)