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クライミング最大の武器は「若さ」。
“進化途上の選手たち”から目を離すな! 

text by

津金壱郎

津金壱郎Ichiro Tsugane

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photograph byAFLO

posted2019/11/29 11:00

クライミング最大の武器は「若さ」。“進化途上の選手たち”から目を離すな!<Number Web> photograph by AFLO

今回のアジア選手権はインドネシアでの大会ということもあり、ヒジャブ着用の選手も見られた。

日本代表選考会への意気込み。

 その小西が次に挑むのは、来年2月8日・9日に東京・駒沢体育館で開催予定の『ボルダリング・ジャパンカップ 2020』(以下BJC)だ。この大会は例年W杯ボルダリングを戦う日本代表選考会になっている。

「去年までのBJCは、高校のテスト期間と重なっていて、満足にトレーニングができないまま出場していました。でも、今年は大学のカリキュラムはBJCに合わせて組んでいます。ボクは性格的にコツコツと一段ずつ積み上げるタイプなので大きなことは言えないですが、今年は予選突破を目標にしています。まだ1度も準決勝に進んだことがないので。ただ、ボクにもW杯に出たい気持ちはありますし、アジア選手権で快さんや緒方さんに勝てたのはフロックじゃないと思われるような成績を残したいです」

倉菜々子はアジア選手権3種目で銀。

 積み重ねた日々へ揺るぎない自信を持つことは、次のステップアップにつながっていくが、アジア選手権では19歳の倉菜々子も、小西と同様に自信を深める結果を手にした。

 アジア選手権はリード、ボルダリング、コンバインドの3種目で銀メダルを獲得し、今シーズン取り組んできたことに手応えを得た。それでもボルダリングで優勝を逃したことに悔しさを滲ませながら、すでに来季に向けての課題を口にする。

「ボルダリングは予選から決勝までアテンプトがかさんだので、今後の改善点として取り組んでいきます。ムーブの選択ミスも目立ったので、そこも改善ポイントですね。すべての面でレベルアップして、BJCで優勝できるように頑張りたいです!」

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