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フェデラーが絡まない片手打ち決戦。
チチパス対ティームの新鮮な興奮。
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![山口奈緒美](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/6/3/-/img_63c0172edf1a3eec5d5017836b5eb9301895.jpg)
山口奈緒美Naomi Yamaguchi
photograph byGetty Images
posted2019/11/21 19:00
![フェデラーが絡まない片手打ち決戦。チチパス対ティームの新鮮な興奮。<Number Web> photograph by Getty Images](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/8/2/350/img_829f1c4e907fb91e3a482269c3eec589150461.jpg)
ATPファイナルズを制したチチパス。片手打ちバックハンドのフォロースルーが非常に美しい。
チチパスの恐れとティームの自信。
それに関してチチパスはどこか弱気だ。
「早いラウンドで誰かががんばって彼らを倒さないと、勝ち進めば進むほど彼らはどんどん強くなっていく。3セットマッチならなんとかなることがあっても、5セットマッチのグランドスラムではその壁を壊せないんだ。コートにいる時間が長くなれば、彼らはいずれ必ず本来の力を発揮するから」
対照的にティームはこう断言した。
「来年は僕らが必ずやってみせる。サーシャ(・ズベレフ)もステファノスも僕も、今とてもいいテニスをしている。若いグランドスラム・チャンピオンの誕生をもうすぐ見ることができると思うよ」
ティームの自信も、チチパスの怖れさえも、新たな時代を作る原動力なのかもしれない。長く続いたテニスのすばらしい時代は廃るのか、未来に残るのか――2020年のツアー模様からいっそう目が離せない。
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