捕手は“甲斐キャノン”か、會澤か。

陣内　ソフトバンクの投手が2枚も入ってくるということは、キャッチャーはやっぱり甲斐拓也選手ですか？　僕としてはやっぱ、あの大舞台で“甲斐キャノン”を見てみたいんですよね。国際大会は守備面も大事でしょうから、あの肩は武器になるんじゃないですか？

中畑　もちろん甲斐は能力の高い選手だし、同じチームの千賀や高橋とは相性はいいんだけど、あえて俺は正捕手に會澤翼を挙げたい。

陣内　えっ、こういっちゃ失礼かもしれないけど渋いチョイスですね。

中畑　俺、好きなんだよね。會澤のピッチャーをがんがん引っ張っていくところや、打席における闘争心が。以前、ベイスターズの監督をやっているときに山口俊が顔面に死球を当ててしまったんだけど、會澤はすぐに復活したんだよ。精神的に強いというか、そういった部分は短期決戦の国際大会では絶対に必要になってくるはず。グラウンドに出たら、キャッチャーが監督代行なんだからさ。

陣内　なるほど。能力だけではなくて精神的支柱としてキャッチャーが担う部分は大きいんですね。でもファンとしてはやっぱ甲斐キャノンが見たい（笑）。

中畑　まあ、投手によってキャッチャーは代わるだろうから見られるよ。甲斐もいろいろ経験を積んできているからさ。

源田はサードでも問題ないと思う。

陣内　それで打線ですけど、これはどの選手も実力がありすぎて、選びづらいですよね……。

中畑　クリーンナップは誰に任せても大丈夫だろうから、まず重要になってくるのは上位打線だよね。

陣内　そうなると、僕は1番に秋山翔吾選手を推したいですね。足や守備はもちろん、出塁率も高いし、ここぞというときに打ってくれますからね。

中畑　うーん、悪くないけど、当たり前すぎないか？（笑）

陣内　ほっといてください（笑）。

中畑　俺は坂本勇人かな。能力はもちろん、巨人でも主将を務めていて最近はキャプテンシーも出てきている。チームを引っぱるという意味でも、坂本を1番に置くのがいいと思うんだ。

陣内　それは面白いかもしれないですね。ただショートは源田壮亮選手もいますから、ポジション的にはどうするんですか。バイプレーヤーに徹することのできる源田選手は絶対に必要だと思うんですけど。

中畑　源田はサードでも問題ないと思う。十分にこなせるだろうし、確かに脚もあって献身的な働きができる源田は欠かすことのできない戦力だよね。

陣内　坂本選手は2番でもいけると思うんですけど、中畑さんは誰を選びますか。

中畑　ここはDHで近藤健介かな。

陣内　おおっ、そうきましたか。

中畑　やっぱり攻撃型の布陣にしたいし、近藤は打撃技術はもちろん、選球眼もいいから、ここぞという場面で出塁も期待できる。現代野球は強打者を2番に置く傾向があるけど、そういう意味で近藤の2番は理にかなっているような気がする。

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