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400mH歴代2位の20歳が語る、
インスタ世代の「自分」の見せ方。
posted2019/10/25 08:00
text by
林田順子Junko Hayashida
photograph by
Kiichi Matsumoto
先日まで行われていた世界陸上ドーハで、母国アメリカのみならず、各国から注目を集めた選手がいる。女子4×400mリレーと女子400mハードルにアメリカ代表として出場したシドニー・マクローフリン、20歳。
TBSの番組内で織田裕二が注目選手の1人に挙げるなど、日本でも大きくフォーカスされたので、顔と名前を知った人も多いのではないだろうか。
初めて出場した世界陸上で、リレーでは金メダル、400mハードルでは銀メダルと2つのメダルを獲得した。
なかでも400mハードルでは、52秒16でゴールし、自らの持つ世界記録を更新したダリラ・ムハンマドに唯一食らいつき、世界歴代2位となる52秒23をたたき出した。
「走っている時は、すごく速いレースだとは感じていたけど、世界記録が出るようなスピードだとは思っていませんでした。だからゴールした直後は、もう少し頑張れば勝てたんじゃないかって悔しかったけど、タイムを見たらすごくいい記録だったので、最終的にはハッピーね」
陸上は史上最年少、フォロワーは45万人。
主要な国際大会で初めて代表入りしたのは2016年のリオ五輪。16歳の高校生という若さでの選出だった。
これはアメリカが出場をボイコットした1980年のモスクワ五輪を除けば、アメリカ史上最年少での五輪出場記録となり、選手層の厚い陸上大国では快挙である。このリオ五輪はメダル争いに絡むことはできなかったが、次世代のヒロインとして、彼女の知名度は急上昇した。
彼女が注目を集めるのは、トラックの上だけではない。プライベートでのドレスアップスタイルや、素顔が覗くムービーなど、インスタジェニックな写真のポストは多くの女性から注目を集め、インスタグラムのフォロワー数は46万1000人にのぼっている。
「SNSを通じて『どんなトレーニングをしてるの?』とか、『減量中はどんなものを食べているの?』といった競技や身体の面について聞かれることもあるし、『メイクはどうしているの?』ってビューティサイドの質問も受ける。だから私としては、両方の自分を見せていきたいと思っています」