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森保一監督「いまの勝利と今後の発展」
ベストメンバーで2次予選を戦う理由。
posted2019/10/11 11:45
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph by
Tsutomu Takasu
10月10日に行われた日本対モンゴル戦は、ブックメーカー泣かせだったに違いない。FIFAランキング183位のアウェイチームの勝利は、他でもないモンゴルの人々でさえ予想できないものだったと言っていい。
力関係には明らかな開きがある。モンゴルがいかにゴール前を固めてきたところで、日本がゴールを奪うのは時間の問題だ。22分に南野拓実がヘディングシュートを突き刺すと、29分に吉田麻也、33分に長友佑都、40分に永井謙佑が加点する。
守備的な相手からの得点には「こじ開けた」というフレーズが使われるが、この日の日本はそこまで苦労していない。幸運に後押しされたところもない。
モンゴルのドイツ人指揮官ミヒャエル・ワイスは「熟れたリンゴが木から落ちるように、どんどん点を取られてしまった」と振り返ったが、個のレベルの違いを2人、3人の連係でさらに際立たせた結果として、前半のうちに4ゴールを奪った。ペナルティエリア内かその周辺からのラストパスが多く、スペースを見つけにくいなかで敵陣深くまで侵入できていた。
23人中21人がミャンマー戦と一緒。
しかし、後半は2ゴールに終わる。
前半の14本を上回る18本のシュートを浴びせたのに、2度しかゴールネットを揺らすことができなかった。2-0で勝利した9月のパラグアイ戦とミャンマー戦も、後半は無得点に終わっている。後半の戦いぶりを課題とする意見は多いだろうが、森保一監督の選手選考と選手起用がまさにその答えとなっている。
日本が勝つか負けるかが論点にならないモンゴルとタジキスタンとの連戦に、森保監督は20人の海外組を招集した。国内組を含めた23人のうち21人までが、9月のミャンマー戦と同じである。就任から1年強が経過し、世代交代を終えた指揮官はメンバーをほぼ固定している。
ならば、スタメンはどうか。