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2009年ドラフトの今を検証<オリ編>。
極端な左腕狙い、山田修義が戦力に。
posted2019/10/15 18:00
text by
小関順二Junji Koseki
photograph by
Kyodo News
最終回となる今回はオリックス・バファローズです!
<2009年ドラフト、オリックス>
1位 古川秀一/投手/日本文理大
2位 比嘉幹貴/投手/日立製作所
3位 山田修義/投手/敦賀気比高
4位 前田祐二/投手/BCリーグ・福井
5位 阿南徹/投手/日本通運
分離ドラフト下の高校生ドラフト1巡でオリックスは2005年に辻内崇伸(巨人)、'06年に田中将大(楽天)、'07年に中田翔(日本ハム)を指名し、抽選で敗れている。これがトラウマになっているのだろうか、'08年は甲斐拓哉(投手・東海大三高)を、この'09年も古川を単独で1位入札している。甲斐は一軍に1試合も登板せずに、古川は1勝もできずに引退した。
この「抽選負け」→「単独指名」というスパイラルは、現在まで続く。
翌年の'10年は6球団が1位で重複した大石達也(西武)、'11年は3球団が重複した高橋周平(中日)、'12年は4球団が重複した藤浪晋太郎(阪神)を抽選で外し、'13年は吉田一将、'14年は山崎福也、'15年は吉田正尚、'16年は山岡泰輔を単独1位で入札。'17年からは2球団が重複した田嶋大樹を抽選で獲得し、'18年は4球団が重複した小園海斗を抽選で敗れた。
2014年の比嘉の凄まじさ。
'09年の指名では2位比嘉が成功選手である。ここまで通算300試合に登板し、18勝11敗62ホールド、防御率2.89は見事である。
ソフトバンクとゲーム差0で優勝を争った'14年のピッチングがとくに印象に残る。佐藤達也が6勝4敗42ホールド、防御率1.09、比嘉が7勝1敗20ホールド、防御率0.79という凄まじい成績を残した。守護神は1勝6敗40セーブ、防御率3.43の平野が務めた。
比嘉はこのシーズンの投げ過ぎが祟ったのか'15年8試合、'16年16試合、'17年8試合と登板数を減らした。'18年から40試合以上に復活したが、今季は防御率が2.04→4.59と安定していない。