マスクの窓から野球を見ればBACK NUMBER
甲子園の1日を記者はどう過ごすか。
試合、練習、囲み……常に取捨選択。
text by
安倍昌彦Masahiko Abe
photograph byHideki Sugiyama
posted2019/08/08 07:00
甲子園のスタンドは暑い。それでも人が来るのは、その暑さを上回る魅力があるからである。
100回と101回に立ち会えた幸せ。
時分どきになると、各球団、若手のスカウトの方たちが地下のスーパーで買った「全員分」のお弁当をかかえて球場に戻っていく姿に出会うこともあって、こういう時の「おつかれさまです!」は、お互い、ほんとにたいへんですね……の心がかよう一瞬である。
試合の後の囲み取材は、どんなメディアの記者にとっても、「勝負の時」になる。漂う緊張感も、また格別のものだ。
そうした様子については、またいつか、なるべくありのままにお伝えしたいと思う。
ともあれ、「夏の甲子園・101回大会」が始まった。
昨年は「第100回」の記念大会だったが、今年が次の100年の「スタートの年」だとしたら、それはそれで記念の大会であろう。
そのどちらの現場にも立ち会えた幸せを、あらためてかみしめている。