ポグバ獲得に消極的だったペレス会長。

　ポグバはジダンが早くから求めていた新生R・マドリーの肝となる選手だ。『マルカ』紙のアンケートでも60％がポグバは「必要」と考えている。

　R・マドリーのペレス会長は、これまでポグバの獲得には消極的だった。

　会長が望む「メディア好きするタイプ」でないし「バロンドール賞の候補になりやすいタイプ」でもないのに、高い。マンチェスター・ユナイテッドが譲渡に同意したとして、移籍金が1億5000万ユーロ（約182億円）を下回ることはないだろう。アザールら5人の獲得にひと夏の出費としてはクラブ史上最高の3億300万ユーロ（約367億円）を使ってしまったR・マドリーにとって、簡単に都合できる金額ではない。

　しかし、もうそんなことは言っていられないはず。開幕戦は2週間後に迫っている。

　ジダンの変革は、ポグバがトリガーになって起こるかもしれない。ポグバの加入によりチームパフォーマンスが一変する可能性があることを認めるならば、クラブ（と会長）は早急に決断しなければならない。

　いやいや、ジダンなら現在のメンバーでなんとかしてくれる、変革もそのうち起こしてくれると信じるのもよかろう。ただその場合、覚悟が要る。

　希望的観測が外れたときチーム、クラブ、サポーターを待っているのは、おそらく昨季と同じ茨のシーズンである。