高野進の名言
忍者が知らない間に、さっと渡していく。そんな形をイメージしていた。
高野進(陸上)
今や日本の“お家芸”となりつつある、陸上男子の4×100mリレー。その生命線である「アンダーハンドパス」を導入したのは2001年シーズンのことだった。「利得距離よりも、近づいて完全に、かつ高速で渡す。日本人らしい美しいバトンワーク」と高野はメリットを説明する。その言葉通り、アンダーハンドパスを取り入れて以降の日本の台頭は著しく、2004年アテネ五輪で4位、2008年北京五輪では塚原直貴、末續慎吾、高平慎二、朝原宣治の4人によるバトンリレーが決まり、メダル獲得に至った。忍者のような“秘伝の術”はもちろん、桐生祥秀や山縣亮太ら東京五輪を目指すスプリンターたちにも継承されている。
Number977号(2019/04/25)
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