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錦織を待つ“鬼軍曹”の思い。早期復帰よりも大切なこと。~チャンコーチは、錦織のハングリーさを待っている~
text by
秋山英宏Hidehiro Akiyama
photograph byHiromasa Mano
posted2017/10/24 07:00
コート上の厳しい指導で知られるマイケル・チャンだが、錦織の復帰プランは親身かつ慎重に検討している模様。
9月29日に都内で行なわれたマイケル・チャンのトークショーは“ボケ芸”から始まった。司会のフローラン・ダバディ氏が今季の四大大会の優勝者ラファエル・ナダルとロジャー・フェデラーの写真を見せて感想を尋ねると、チャンは真顔でナダルの丈夫そうな歯を褒めた。写真には、五輪メダリストを真似たのか、全仏の優勝カップの飾りに歯を立てる王者の姿があった。チャンは観覧者の緊張感をほぐし、僕はしかめっ面で錦織圭を叱咤する鬼軍曹ではなく、冗談が好きでお茶目なマイケルだよ、と最初に伝えたのだ。
右手首を負傷した錦織の近況については「診断は思ったより悪くなかった。ただ、ボールを打つには至っていないし、もう少し時間が必要だ」と話した。囲み会見では「来年の頭から復帰できればいいが、この種のケガは再発が怖い。もう少し状況を見て復帰の時期を決めていく」と慎重な言い回しで、具体的な復帰プランには言及しなかった。