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猫レスラー・文田が成し遂げた、
男子レスリング34年ぶりの快挙。
~猫のようなしなやかさと……猫カフェ!?~
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byAP/AFLO
posted2017/09/21 07:00
父・敏郎さん直伝の技である反り投げ。父が監督を務める韮崎工高時代には1日何時間も反復練習を繰り返した。
これぞ日本レスリング界の底力だ。8月21日から26日までパリで開催された世界レスリング選手権のグレコローマン59kg級で、初出場の文田健一郎(日体大4年)が見事に初優勝を飾った。
フリースタイルと合わせても、日本男子の世界選手権優勝は'83年グレコ57kg級の江藤正基以来34年ぶり。21歳8カ月での金メダル獲得は五輪、世界選手権を通じ、日本グレコ史上最年少という快挙だった。
足元へタックルを仕掛ける攻撃でなじみのあるフリーと異なり、下半身への攻撃が許されないグレコでは、上半身を自在に使いこなすことが重要になる。