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迷彩服の軍人が球場を警備。米軍基地で史上初の公式戦。~MLBが積極的に強化してきた米軍との関係性~
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph byGetty Images
posted2016/07/17 17:00
試合前のセレモニーでは球場上空をヘリ4機がデモ飛行するなど、軍事基地らしい演出も。
米国の独立記念日を翌日に控えた7月3日、ノースカロライナ州にあるフォート・ブラッグ陸軍基地で「ブレーブス対マーリンズ」の試合が行われた。MLBのみならず、プロスポーツの公式戦が米国の軍事施設内で行われるのは史上初めてとあって、当日はコミッショナーのロブ・マンフレッド氏、ジョー・トーリ副会長をはじめ、全米中から約100人の報道陣が駆け付け、スポーツ専門局「ESPN」が全国中継するなど、米国ファンが注目する一大イベントとなった。
2001年「9・11」の同時多発テロ事件以来、MLB機構と選手会は、積極的に米軍関係者への支援活動を続けてきた。'08年以降は、「MLBチャリティー」などの基金を通して、アフガニスタンやイラクからの帰還兵のメンタルケアや再就職のサポートのために約30億円を寄付するなど、他のプロスポーツ界に先駆けてミリタリー・サポートに力を入れてきた。建国240周年となる今回は、公式戦開催のために、同基地の敷地内に1万2500人収容のグラウンドを新設。開催後は観客席を解体し、多目的フィールドに改装するプランを立てた上で、初の公式戦を実現させた。