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日本競馬への影響力を高めるUAEの大馬主。~個人馬主ではすでにトップの「殿下」とは?~
text by
片山良三Ryozo Katayama
photograph byGetty Images
posted2016/02/13 17:00
ドバイワールドカップの創設者('96年)でもあるモハメド殿下。'49年7月15日生まれの66歳。
アメリカジョッキークラブカップ(1月24日、中山芝2200m、GII)を貫禄の違いを示す素晴らしい内容で勝ったディサイファ(牡7歳、美浦・小島太厩舎、父ディープインパクト、母ミズナ)は、ドバイ首長国の首長であり、アラブ首長国連邦(UAE)の副大統領と首相をも兼任するムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム殿下の持ち馬。'09年から国外居住馬主を認めた日本の競馬に、生産牧場も同時に展開するオーナーブリーダーとして真っ先に参入してきた人物だ。日本の競馬を実際に観戦したのは'11年のダービーに所有馬のデボネアが参戦したときだけだが、規模は年々拡大していて、いまでは3歳64頭、4歳以上55頭の計119頭を所有する、日本でも屈指の大馬主となった。JRAにおいての登録名は「H.H.シェイク・モハメド」。なお、H.H.は殿下を意味するHis Highnessである。