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激戦区の女子平泳ぎ。~日本の伝統種目のあまりにもハイレベルな五輪代表争い~
text by
小川勝Masaru Ogawa
photograph byTomohiko Hayashi
posted2016/04/04 06:00
1992年、バルセロナ五輪の女子200m平泳ぎで金メダルを獲得した岩崎恭子。当時14歳の中学2年生だった。
日本水泳選手権が4月4日に開幕する。今年はリオデジャネイロ五輪の代表選考会を兼ねており、4年前と同様、競技人生をかけた厳しい戦いが展開されるはずだ。
水泳の五輪代表選考は、2004年のアテネ五輪の時から「日本選手権において、派遣標準記録を突破して2位以内に入った選手が代表に決定する」という、現在のルールになった。「派遣標準記録」とは、簡単に言えば世界ランキング16位に相当する記録のこと。過去4年間の世界ランキングから、日本水泳連盟が割り出したものだが、16位というのは、五輪の準決勝進出ラインを想定している。すなわち、水泳の日本選手団には、少なくとも、準決勝に進出する可能性を持った選手でなければ選ばれない、ということだ。これは、ほかの競技と比較しても、かなり厳しい選出基準である。