「気持ちを乗せすぎると馬に伝わる」

「父がグリーングラスで1979年の有馬記念を勝って喜んでいた姿はよく覚えています。怪我から復帰したばかりの自分を起用してくれた中野隆良先生の思いに応えようとしていた強い気持ちが伝わってきました。気持ちが入らないと大きなタイトルは獲れないし、かといって、気持ちを乗せすぎると馬に伝わってしまう。私も、そのへんのさじ加減がわかってきたのかもしれません。

　ブラストワンピースに関しては、調教師は添え物です。馬とスタッフを信じ切れたからこその勝利ですね。この馬の期待度からすれば、ここがゴールではないと思っています」

　ブラストワンピースは、昨年11月にデビューしてから、まだ1年ちょっとしか経っておらず、7戦5勝。

　今でも充分強いが、この先、どこまで強くなるのだろうか。

　来年の大きな楽しみが、またひとつ増えた。