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アーモンドアイが最強馬へ進化中。
ルメールも「JC、自信あります」。
posted2018/11/16 11:30
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph by
Satoshi Hiramatsu
11月15日、早朝の美浦トレーニングセンター。前日の朝は栗東トレセンで顔を合わせたクリストフ・ルメール騎手の姿がそこにあった。
「スペシャルフィリーに乗りに来ました」
長距離移動にも疲れた表情を見せず、にっこりと笑う彼の視線の先には新しい女王・アーモンドアイがいた。
すぐにこの3冠牝馬に跨ると、管理する国枝栄調教師が見守る中、同厩の2頭と共に南馬場へと続くトンネルへと消えていった。
コースの下をくぐり、内側にある角馬場に姿を現したのはそのすぐ後。ウッドチップコースにハローがかけられる間、ここで前運動を行うと、馬場がならされた直後に先導する僚馬2頭を追いかけるようにして、コースに入った。
この時「う~ん、さすが!!」と声をあげたのは国枝調教師だ。
「コースに出れば走らされるのは分かっているから、普段は少しゴネたり嫌がる素振りを見せるけど、クリストフが乗ると本当にスムーズに入って行く……」
1週前追い切りで「サァッ」と。
10月14日に秋華賞(GI)を優勝したアーモンドアイ。新たな標的としてジャパンカップ(11月25日、東京競馬場、芝2400m、GI)を目指す彼女は、牝馬3冠馬となった後、ノーザンファーム天栄に短期放牧された。美浦トレセンに戻って来たのは11月8日。
「その週末には少し速いところをやり、その後、クリストフを乗せての1週前追い切り」(国枝調教師)が、まさにこの日だった。
「『今日のところは前を追いかけて、最後は内からサァッと行ってください』と指示しました」と指揮官。かわせという意味か、併入か? と改めて問うと「かわしちゃうだろうね」と笑って言う。
時計的にはどのくらいを目処にしているのか問うと「66(1000m)くらいかな」と答えた。