サッカーは人間の自由の象徴。

　しかしサディアもムナワルもまた彼らが保護する女性たちも、今日の文化的な情景の中に、様々な変化の兆しがあることに気づいている。

　プレーのレベルやインフラの質は問題ではない。

　ときにピッチはデコボコで石ころも転がっているが、「サッカー」という競技が象徴するものが彼女たちに特別なステイタスを与えているのである。

「私自身はちょっと疲れてしまったけど、彼女たちは今まさに何かを成し遂げようとしている。それが私にも戦う力を与えてくれます」とサディアは結論づける。

　彼女が愛するサッカーは、単なるいちスポーツの枠を超えた、彼女が求めて止まない自由の感覚の表現でもあるのだった。