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オジュウチョウサンと武豊の大挑戦。
史上初、障害と平地の両GI制覇を。 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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photograph byAFLO

posted2018/07/06 07:00

オジュウチョウサンと武豊の大挑戦。史上初、障害と平地の両GI制覇を。<Number Web> photograph by AFLO

4月の中山グランドジャンプも制したオジュウチョウサン。障害の絶対王者が平地でも……と期待せずにはいられない。

連勝街道を突き進むのは'16年春から。

 それから1年の休養を経て、'14年秋、福島で障害初戦に臨むも、しんがりの14着に終わっている(このときまでは美浦・小笠倫弘厩舎に所属していた)。

 オジュウチョウサンが連勝街道を突き進むのは、その1年半後の'16年春からだ。

 障害入りしてすぐ勝てるようになったわけではなく、メンコの耳覆いを外すなどの工夫で走りに集中できるようになってから強くなった。つまり、オジュウは、障害レースで走りながら成長し、競走馬としての総合力を高めてきたのである。

 平地で2連敗したころとは馬が変わっている。それは、主戦の石神深一も、管理する和田正一郎調教師も認めるところだ。

 レコードを3秒6も更新した前走の中山グランドジャンプでは、直線で障害を飛びながら、ラスト3ハロンを36秒9で走り切った。

 その走力は、はたして、平地でも通用するのだろうか。

平地と障害両方で重賞を勝ったのは8頭。

 1984年のグレード制導入以降、平地と障害両方で重賞を勝った馬は8頭いる。

メジロワース(1990年マイラーズカップ/'90年中京障害ステークスなど)
ナムラモノノフ('89年阪神大賞典/'91年京都大障害)
シンホリスキー('91年きさらぎ賞など/'94年中京障害ステークス春)
ゴッドスピード('96年小倉3歳ステークスなど/'99年中山大障害など)
カネトシガバナー('98年神戸新聞杯など/'01年東京ハイジャンプなど)
ケイアイドウソジン('12年ダイヤモンドステークス/'14年阪神スプリングジャンプ)
エーシンホワイティ('10年ファルコンステークス/'14年新潟ジャンプステークス)
ソロル('14年マーチステークス/'17年小倉サマージャンプ)

 すべて、平地で重賞を勝ったあと、障害の重賞を勝っている。が、平地と障害両方のGIを制した馬はいない。

 また、平地ではスプリンターやマイラーだった馬が、長距離の障害レースで活躍するなど、距離適性に関しては興味深い結果が出ている。これを裏返すと、オジュウチョウサンは、平地ではスプリント戦やマイル戦に高い適性があるかもしれない、とも言える。

【次ページ】 メジロパーマーは障害経験後にGI制覇。

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