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負けず嫌いな本来の錦織圭が再び。
前哨戦は収穫大で全仏オープンへ。
text by
秋山英宏Hidehiro Akiyama
photograph byGetty Images
posted2018/05/22 10:30
天敵ジョコビッチを相手に激戦を繰り広げた錦織圭。敗れはしたが、頂点に肉薄していた頃の雰囲気が戻ってきた。
「確実に勝てた、今日の負けはこたえる」
それでも錦織は「確実に勝てた試合だったので、もったいない」と思いを吐き出した。「今日の負けはこたえる」と。
元王者に簡単に脱帽せず、こうして悔しがる姿こそ、本来の錦織圭である。我々が待っていた、負けず嫌いの錦織だ。
クレーコートシーズン、すなわち全仏オープン前哨戦は、モンテカルロの準優勝で始まり、ローマの8強で終えた。いよいよ本番、全仏だ。
「プレー自体は悪くはない。あと1週間あるので、しっかり休んで調整したい。復帰して初めての5セット(マッチ)で、難しい部分はあるかもしれないが、久しぶりのグランドスラムで気持ちも自然と高まってくると思う。いい結果を出したい」
前哨戦は収支でいうなら間違いなくプラスだ。右手首の故障も「もう言い訳はできない」というレベルまで回復している。グランドスラムの大舞台を、この日の悔しさを晴らす機会にしたい。