フランス・フットボール通信BACK NUMBER
ロベカルが最新セレソンを検証。
今と昔のチームの一番の違いは……。
text by
フレデリック・エルメルFrederic Hermel
photograph byFranck Faugere
posted2018/04/17 17:00
現役最後の所属チームはインド・スーパーリーグのデリー・ディナモス(選手兼任監督)。2015年シーズン終了後に現役引退した。
「ブラジルはブラジルであることを止めてしまった」
――敗戦はブラジル代表の国際的な信用に影響を与えましたか?
「それは間違いない。2006年に僕らが代表を去ったときから、ブラジルはブラジルであることを止めてしまった。
僕らのチームは8~9人の選手がミランやレアル、バルサなどヨーロッパの頂点に立つクラブに所属していた。だからこそチームはとても円滑に機能した。
その後、新しい世代がすべてのタイトルを獲得した世代にとって代わった。この交代がとても難しかった。FIFA世界ランキングが1位から5位に落ちるのは、何かがうまくいっていないことの結果であるわけだから。
現在進行中のチーム再構築が事態を好転させると思っている。優れた監督が代表を指揮し、有能なスタッフがサポートしている。選手のレベルも高い。
チッチとはチャンピオンズリーグのPSG対レアル戦のときに話をした。彼は近い将来に確信を持っていると僕に言ったよ」
ドイツやスペイン、フランスの方が強い?
――ブラジルは優勝できると思いますか?
「ドイツやスペイン、フランスの方が有利と言われているけど、僕は十分に可能だと思っている。ただ、以前はブラジルがそうした国々と対戦するとき、彼らに勝つチャンスがあるかどうかが話題になった。今は逆で、ブラジルのチャンスが議論の対象になる。この違いはわかるだろう?」
――とはいえブラジルへの敬意は変わらないのでは?
「ああ、カナリア色の伝統に変わりはないし、何はともあれセレソンは常に魅力的な存在だからね」