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日本一を知る西武・中村剛也の意地。
「本塁打狙い、変えるつもりはない」 

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市川忍

市川忍Shinobu Ichikawa

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photograph byKyodo News

posted2018/04/06 10:30

日本一を知る西武・中村剛也の意地。「本塁打狙い、変えるつもりはない」<Number Web> photograph by Kyodo News

今季開幕時点で1000打点まで残り31打点の中村。生え抜き初の1000打点なるか。

辻監督は期待の選手に中村を挙げるが。

 今シーズンを迎える前には、辻発彦監督から「今年、最も期待する選手」として、同期の栗山巧とともに名前を挙げられた。

「名前を挙げてもらえるのはうれしいことです。でも、正直に言うと、そういうときに名前が思い浮かぶのは本来なら寂しい話なんで……。去年、アカンかったから、今年に期待するってことじゃないですか。

 去年、しっかり結果を残していれば、そういうところで名前も出ないはず。監督から見ても物足りない成績だったということやろうし、自分自身ももちろんそうやし、誰が見てもそうやったってことじゃないですかね」

 ここ2シーズンは本塁打の数こそ20本を超えたが、故障の影響もあり、2割台前半の打率に終わっている。

「反骨心? ありますね。それがなくなったら、やめるときやと思うし、まだまだそういう気持ちはあります」

 このままでは終われないという意地もある。

本塁打狙いを変えるつもりはない。

 現在、34歳。当然のことだが、本塁打王を獲り続けていた頃とは、フィジカルは変わってくる。

「でも、本塁打を狙うというスタイルは変わらないですね。変えるつもりもないかな。体の変化は当然あるでしょうね。でも、まだ34歳ですからね。それに僕は見た目以上に我が強いんで、スタイルは変えたくないし、できればずっとホームランや打点を求めていきたい。その気持ちは変わらないですよ。

 むしろ逆に、とことんホームランにこだわってもいいのかなって、最近は思っています。もっと、ホームランや打点を求めていきます」

 おかわり君らしい、柔和な笑顔で語った。

 若い力で開幕5連勝(4月4日現在)を飾ったライオンズ。長いペナントレースはまだ始まったばかりだが、こうしてベテランが虎視眈々と活躍の場をねらっているチームには底力も兼ね備えているはずだ。

『本塁打』という自身の存在意義を追い求める、中村の17年目のシーズンが楽しみである。

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