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長谷部誠も苦笑するしかない現状。
5月までに代表メンバーができること。
posted2018/04/03 12:00
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph by
Getty Images
インターナショナルマッチウィークが明け、日常の戦いが再開した。欧州各国リーグは終盤戦に入り、最終的な順位争いに向けてもう一度ギアを入れ直す時期だ。長谷部誠が所属するフランクフルトでも、ニコ・コバチ監督から、3月の代表戦が終わったらチームとしての最終目標を確定させていこう、と話があったという。
その再開初戦のアウェイ・ブレーメン戦、フランクフルトは1-2で敗れた。直近で見るとホームでは5連勝しているのに対し、アウェイではこの試合を含め4連敗。だから気にとめる敗戦でもないということなのか、試合後の長谷部はこちらが拍子抜けするほど明るかった。
キーパーのミスによる失点を「彼はこれまでね、このチームを何度も救ってくれているので、こういう敗戦もあるかなと受け入れます」と話した。またアウェイでの勝負弱さに関して「ここ最近のアウェイの試合よりはかなり、良かったと思う」と前を向き、「まあ、とにかく連敗しないほうが大事なので」とすぐに切り替えた。
「代表が、あのような結果に……」
あまりにもあっけらかんとした様子に、こちらがぽかんとしているのが伝わったのか「悔しいのは悔しいですけど、(今の戦い方を)続けていくしかないですね」と、調子を合わせてくれる余裕も見せ、最後に現状をこうまとめた。
「代表がね、あのような結果に終わって……。チームとしては良い位置にいますし、とにかくヨーロッパリーグ、チャンピオンズリーグを狙える位置にいるので(第28節終了時点で6位)、だからこそしっかりとここで、結果、内容ともにね、個人的にも上げていくことが大事だと思うし、はい。そういう意味では今はとにかくチームに切り替えてます」
そして、さっそうと次の取材に向かった。
一方で、どうしても思い出してしまうのが日本代表のベルギー遠征で、長谷部が終始浮かべていた苦笑だ。全てを自分の中で噛み殺し、マイルドな言葉に変換する中でどうしても苦笑いだけは浮かんできてしまう、そんな感じだ。
質問されれば苦笑い、自ら話を切り出しても苦笑い。チーム、試合、個人すべての話題で“もうお話にならないです”とでも言いたげな苦笑いが終始続いた。中でも、自分で話しながらおかしかったのだろう。