ぼくらのプロレス(再)入門BACK NUMBER
中邑真輔、レッスルマニアへの想い。
本当にすげえプロレスを見せてやれ。
text by
堀江ガンツGantz Horie
photograph byMediaPunch/REX/Shutterstock/AFLO
posted2018/03/27 08:00
レッスルマニアで日本人初となるWWE王者へ――。中邑真輔、時は来た!
新日でしのぎを削ったAJスタイルズ戦。
そして「最高のかたち」となった、もう1つの要素を挙げるならば、その対戦相手がAJスタイルズであることだろう。
中邑とAJは、かつて共に新日本プロレスのリングでしのぎを削った、いわば同志。2016年の1.4東京ドームでは、その総決算となるようなベストバウトを展開し、すべてを出し切った2人は、この一戦を区切りとして新日本を“卒業”。それぞれ、WWEに新たな戦場を求めていった。
あれから2年が経ち、中邑が「ロイヤルランブル」を制して「レッスルマニア」でのWWE王座挑戦権を獲得すると、AJスタイルズも3月11日のPPV大会「ファストレーン」で、ジョン・シナ、ケビン・オーエンズら5人を相手にWWE選手権を行う「6パックチャレンジ」に勝利し、王座防衛に成功。「レッスルマニア」でのAJスタイルズvs.中邑真輔、WWE選手権が正式決定した。
ベスト・イン・ザ・ワールドが運命の再戦。
2016年の1.4東京ドームでAJスタイルズ戦が決まった当時、中邑は「(自分とAJの試合は)間違いなく、ベスト・イン・ザ・ワールドvs.ベスト・イン・ザ・ワールド。それが一番旬なタイミングで実現する」と語っていたが、その“最高のタイミング”は、「レッスルマニア34」に舞台を変えて、もう一度やってきたのだ。
それも、6パックチャレンジを勝ち抜いたWWE王者と、「ロイヤルランブル」で優勝した最強のチャレンジャーという、文字通りのベスト・イン・ザ・ワールドvs.ベスト・イン・ザ・ワールドとして。
昨年、中邑はジンダー・マハルがWWE王者時代に、王座奪取のチャンスが何度か訪れたが、結局、その時点では王座獲得はならなかった。それが『レッスルマニア34』という最高の舞台で、AJスタイルズが王者の時に再びそのチャンスが訪れるとは、まさに運命的と言えるだろう。