「J1昇格が使命です。必ず上げてみせます」

　大きな責任。大きな期待。大きな声援。プロフェッショナルとして、その恩返しはピッチ上でしかできない。その純然たる事実も、彼は14年間で痛感してきた。

　だからこそ増嶋は「早くスタジアムで、またジェフにしかない雰囲気を感じたいです」と、フクダ電子アリーナのピッチに立つ日を待ち侘びている。

　2月4日には古巣の柏と対戦するプレシーズンマッチ「ちばぎんカップ」が、フクアリで開催される。増嶋はリーグ、天皇杯など柏との公式戦には出場できないため、今季最初で最後の「増嶋ダービー」になる。歓迎ムードから戦闘モードに切り替えるような、千葉サポーターへの挨拶代わりとなる熱を伝播させるプレーを見せたいところだ。

「来たからにはJ1昇格が使命です。必ず上げてみせます」

　口元を緩めながらも鋭い視線を放ち、増嶋は胸を張って言った。高まる鼓動が聞こえてきそうだった。