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「野球の母国アメリカ」を超える道。
世界一のリーグを日本に作れば……。 

text by

ナガオ勝司

ナガオ勝司Katsushi Nagao

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posted2018/01/17 07:00

「野球の母国アメリカ」を超える道。世界一のリーグを日本に作れば……。<Number Web> photograph by AFLO

外国人枠を撤廃して日本でもより高いレベルのプレーを見られるようになれば、ファンは喜ぶのではないか。

年俸30億を超える日本人が誕生し、球場が建つ。

 メジャーリーグよりレベルの高い「スーパーリーグ」が創設されれば日本だけではなく、アメリカからもメジャーリーグ級の巨額のテレビ放映権料が入るだろう。スポンサーも国際化するので、広告収入も増えるだろう。観客も国際化するので、各自治体の観光収入も増えるだろう。

 各球団や自治体の収益はかつてないほど増え、年俸30億円を超える日本人選手もバンバン誕生するだろう。広島が示し、北海道や横浜や仙台が目指すメジャーリーグ級の素晴らしい球場が、東京や大阪や名古屋などの大都市圏にも建てられるだろう。

「日本人選手が1人もいなくなれば困る」というのであれば、外国人枠ではなく日本人枠を設けて「国産選手」を確保すればいい。

「スーパーリーグ」を目指す日本の子供たちやその(親を含む)関係者たちは、より国際的な視点で野球を見ることになるだろうし、高校野球や少年野球の在り方を考えるようになるだろう。

「スーパーリーグ」のクラブハウスでは英語やスペイン語が普通に使われることになるので、「スーパーリーグ」を目指す子供たちは日本語だけではなく英語やスペイン語を話すバイリンガルやトリリンガルも目指すことになるだろう。

 そんな風になると「プロ野球選手」になるための階段≒構造が根本的に変わるため、世界でもっとも進んだ若い世代のためのトレーニング方法が考えられ、世界で最も進んだ怪我の防止法も生み出されるかも知れない。

「野球の母国アメリカ」には本当に敵わないのか。

 荒唐無稽な話である。

 だが、我々はいつまで「野球の母国アメリカ」には敵わないと言い訳をするのだろう。我々はいつまでも「野球の母国アメリカ」のやり方に従うのだろう。そろそろ「メジャーリーグを超える魅力あるプロ野球とは何か?」を具体的に考える時期に来ているのではないか。

【次ページ】 球団レベルでは、すでに努力が始まっている。

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