スポーツ百珍BACK NUMBER
ロナウド&メッシさえいなければ……。
バロンドール3位という涙の歴史。
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byGetty Images
posted2017/12/15 11:00
5度目のバロンドール受賞を祝福されるロナウド。ここまでズラリと並ぶと、壮観というより有難みがないような……。
カンプノウを黙らせ、ロシアW杯を制覇すれば。
約10万人が集まるカンプノウに乗り込めば、かつて“禁断の移籍”を果たしたフィーゴのように大ブーイングを浴びること必至。ただその状況で結果を出し、なおかつPSGのリベンジに貢献する。バルサファンにとっては阿鼻叫喚、PSGファンにとっては最高のシナリオで、決勝での勝利以上にドラマティックだろう。
もちろん国内リーグも、モナコなどの曲者をしっかりと叩いて制覇しておく必要がある。
そして6月に開幕するロシアW杯である。
チッチ監督のもとで南米予選を悠々と勝ち上がったブラジルは、優勝候補筆頭と言っていい。コウチーニョやマルセロ、カゼミーロら頼れる同僚とともに順調に勝ち上がり、自国開催で「1-7」の惨劇を味わった前回優勝国ドイツにリベンジを果たす。
そしてセレソンにとって6度目となる栄冠を掲げる――。こうなれば名うてのジャーナリストもネイマールを選ばざるを得ないはずだ。
書いていて“そんなにうまくいくもんか”というレベルだとは感じる。とはいえ、ロナウドとメッシの10年間を終わらせるためには、これくらいのドデカい偉業を果たすしかないのだ。