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「続けていれば世界一になれますか?」
フットサル、福井丸岡RUCKの快挙!
photograph byJFA
posted2017/11/21 08:00
優勝を喜ぶ福井丸岡RUCKのメンバーたち。小学生からの夢は、まだまだ続く……。
予想の倍、「20点差で勝つ」という無謀な目標?
ともに第2戦を勝ち、丸岡は神戸に得失点差で4ポイント負けていた。
第3戦で丸岡の選手たちが立てた目標は「20点差で勝つ」。相手のメッセ仙台レディースには、今年2月の対戦で6-2。そのときの試合時間は前後半で40分。全日本選手権の1次リーグは前後半で24分。田中監督は「10点取れれば」と思っていたが、選手たちは2倍の高さにハードルを上げた。
終わってみれば、福井vs.仙台で20-0、神戸vs.SC水都キングフィッシャーズは15-0。隣同士のコートで繰り広げられたゴールの奪い合いは、意地と意地のぶつかり合いが最高潮に達し、全日本選手権としては異例の大量得点の試合になった。
「激戦の後だったので、決勝トーナメントは気持ちが楽になった。確実にボールを保持して、正確にゴールするスタイルに自信が持てたし、競り合った試合で弱気になったり、走り負けたりすることもなかった。準決勝は主力を休ませる余裕も生まれた」
田中監督が優勝の手応えを十分に感じながら迎えた決勝。さいたまサイコロに4-2と危なげない完勝だった。
女子チームが県代表として全日本少年フットサル大会へ。
丸岡RUCKレディースとして結成してから26年。福井県坂井市立丸岡中学校で女子サッカー部を指導していた教師が、幼なじみで福井市内の小学校で教員をしていた田中監督に「卒業を控えた3年生がサッカーを続けたがっている」と相談したのがきっかけだった。田中監督は考えた。
「生きた証を刻みたい。RUCKでそれができるかもしれない」
'94年に小学生の丸岡RUCKガールズ、さらに2003年には就学前の子供を集めた丸岡RUCKキッズを作った。
'10年には8人制サッカーで小学生女子日本一を決める「第6回Jヴィレッジなでしこカップ」で初優勝。主将でゴレイロ(GK)を務める浅野樹はこのときのメンバーだ。
翌年に高尾らが福井県代表として全日本少年フットサル大会に出場。1次リーグで敗退したが、1勝2敗と健闘した。