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選手間コミュニケーションはOKか。
昌子源が語る「CBの声」の重要性。
posted2017/11/10 10:30
text by
寺野典子Noriko Terano
photograph by
Asami Enomoto
11月8日、フランス・リール郊外のスタジアムで日本代表の練習が行われた。ウォーミングアップ前に選手たちにビブスが配られる。吉田麻也、槙野智章、長友佑都、酒井宏樹、そして長谷部誠が同じ色のビブスをつけていたことで、報道陣は2日後に控えたブラジル戦の先発メンバーにその5人が名を連ねると予想した。
「ある程度変わりましたよ」
非公開となったあとに行われた戦術練習でのビブスの色を問われた昌子源は、すぐさまそう答えた。
W杯アジア最終予選では吉田、昌子が不動のセンターバックとして出場したが、10月の親善試合では、槙野が2試合に先発した。浦和はACL決勝戦を控えているが、今回の欧州遠征に数多くの選手が選出されている。ACLでの快進撃が指揮官に強いインパクトを残していることは明らかだ。槙野の評価も高まっていることだろう。
「監督に反論するわけじゃないですけど……」
かたや昌子が所属する鹿島は、リーグ戦の横浜F・マリノス戦で3失点、続く天皇杯のヴィッセル神戸戦でロスタイムに同点に追いつかれるなど、リーグ首位を走りながらも守備の不安定さが否めない。ただ直近の浦和戦で完封勝利を収めたことで、昌子は気持ちよく代表に合流したのではないだろうか。
「多分メンタルの部分についてだと思うんですけど、今はそこが強くなったという実感がありますし、あまり気にせず、代表に入りました」
きっぱりと答えた。
今回の欧州遠征で、昌子に聞いてみたいことがあった。それは、メンバー発表会見でハリルホジッチ監督が語った“選手のコミュニケーション”について。
「我々の、話すというコミュニケーション能力にはまだ満足していない。何人かの選手は、お互いに意見を言うところを伸ばしていかないといけない」と監督は語っている。
「監督に反論するわけじゃないですけど、俺らは今までもお互いにすり合わせをしているし、そこはできている。監督の話を聞きながらも、選手同士で『今のどう思う?』という話をしたりする。監督の言ったことプラスアルファ、選手間で話し合って決めることもあるし、そういう感じで今までやってきたし(その発言に)何を今更という感じもある」