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アイスダンス五輪王者が平昌向けエール。
「日本のスケーターは、良いお手本」

posted2017/10/17 11:20

 
アイスダンス五輪王者が平昌向けエール。「日本のスケーターは、良いお手本」<Number Web> photograph by Akiko Tamura

ロックフェラーセンター・アイスリンクで、華麗な演技を披露した五輪金メダリストのデイビス&ホワイト。

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田村明子

田村明子Akiko Tamura

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 いよいよシニアGPシリーズも開幕間近となったが、ニューヨークでは、ロックフェラーセンター・アイスリンクが今年も10月7日にオープンした。

 巨大なクリスマスツリーでも有名なこのリンクは1936年12月にグランドオープニングをし、毎年10月のコロンバスデイからイースターまで営業している。

デイビス&ホワイトがオープニングで演技。

 10月11日のNBCテレビ局の人気朝番組「トゥデイ」の出演を兼ねたオープニングイベントには、昨年に続いてソチ五輪アイスダンス金メダリスト、メリル・デイビスとチャーリー・ホワイトが招かれた。

 マーラー『交響曲第5番』のメロディに合わせて、美しいエキジビションプログラムを披露し、その後、ニューヨークアイスシアターの子供メンバーやフィギュアスケート・イン・ハーレムの少女たちにスケートの手ほどきをした。

競技復帰の可能性はほぼ無いとデイビス。

 デイビス&ホワイトは2010年バンクーバー五輪で銀メダルを手にし、4年後の2014年ソチ五輪では金メダルを獲得。その後、一度も競技に出場していない。

 彼らの最大のライバルだったカナダのテッサ・バーチュー&スコット・モイアは2シーズン休んだ後、昨シーズンから再び競技に戻ってきたが、デイビス&ホワイトは今のところ競技に戻る意志はなく、平昌五輪には出ないと表明した。

 もう復帰の可能性のドアは完全に閉ざされたのか、と聞かれたデイビスは、「それに近いと思う」と答えてこう続けた。

「でも私たちは、毎日引退してのんびりしているわけではないんです。バンクーバーで銀メダルをとったときは、他の競技の選手たちと交流を楽しむ余裕もあった。でもソチでチャンピオンになったときには、銀と金の違いがあれほどだとは、心の準備をしていませんでした。優勝してから2カ月ほど、ゆっくり寝た記憶がありません」と笑う。

【次ページ】 現在でも公私共に多忙な2人。

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