「大舞台に強い」を数字で証明する長嶋茂雄。

　その中で長嶋茂雄は「大舞台になればなるほど強い」と言われていたが、それを裏付けるデータがある。それは「レギュラーシーズン、オールスター・ゲーム、日本シリーズすべてで打率3割を超える」ことだ。

　この成績については「記録の神様」である故・宇佐美徹也さんが、長嶋の引退時に発表している。当時この記録を超えていたのは長嶋だけだったが、今はどうなっているのか。そこで主な4000打数以上の3割打者＋イチローについて調べてみた。

すべてで3割台の打者は長嶋以外だと……誰？

　※RS＝レギュラーシーズン、AS=オールスター・ゲーム、NS=日本シリーズ

リー　RS.320　AS.292　NS―
若松勉　RS.319　AS.259　NS.333
張本勲　RS.319　AS.292　NS.370
川上哲治　RS.313　AS.226　NS.365
与那嶺要　RS.311　AS.163　NS.311
落合博満　RS.311　AS.365　NS.286
小笠原道大　RS.310　AS.250　NS.209
内川聖一　RS.310　AS.458　NS.280
中西太　RS.307　AS.172　NS.296
長嶋茂雄　RS.305　AS.313　NS.343
松井秀喜　RS.304　AS.321　NS.286
鈴木尚　RS.303　AS.409　NS.480
王貞治　RS.301　AS.213　NS.281
イチロー　RS.353　AS.394　NS.263

　長嶋茂雄以外に3つの大舞台で3割超だった選手が、1人だけいた！　1998年横浜優勝の立役者の1人、鈴木尚（尚典）だ。安打製造機と言われた鈴木は、オールスター、日本シリーズでは何と4割をマークしている。

　しかし長嶋茂雄はオールスター・ゲームは150打数、日本シリーズは265打数での記録だ。それぞれ22打数、25打数の鈴木尚とは記録の厚みが違うと言えるだろう。

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