ドイツサッカーの裏の裏……って表だ!BACK NUMBER
ブンデスのスポンサー戦線に異常が!?
18クラブのメイン企業を総チェック。
text by
遠藤孝輔Kosuke Endo
photograph byAFLO
posted2017/07/09 09:00
バイエルン・ミュンヘンの胸には、燦然と「T」のマークが輝いている。IT時代の象徴的なクラブの1つと言えるだろう。
ドルトムントは化学、ホッフェンハイムはIT。
<ドルトムント>
エボニック(化学)
年間スポンサー料:2000万ユーロ 契約満了:2025年
ドルトムントと同じルール工業地帯のエッセンに本社を構えるエボニックは、ドイツで3番目に大きい規模の化学製品製造会社。'06年からドルトムントと蜜月関係にあり、'14年には同クラブの運営会社の株式9.06%を取得した。'13-'14シーズンまで平均1300万ユーロだった年間スポンサー料は現在、2000万ユーロまで膨らんでいる。
<ホッフェンハイム>
SAP(ソフトウェア)
年間スポンサー料:500万ユーロ 契約満了:2020年
人口3300人ほどの村クラブを高みへと導いたのが、欧州最大手のソフトウェア企業。同社の創業者であり、クラブのパトロンを務めるディトマール・ホップ氏の方針で、トレーニング環境や設備の充実、ユース部門の整備、試合の分析ソフトなど、ハード面に巨額の資金を投じながらクラブの発展を促している。
<ケルン>
レーヴェ(小売)
年間スポンサー料:450万ユーロ 契約満了:2018年
レーヴェ(REWE)はドイツ小売の最大手。'17-'18シーズンかぎりでケルンとのスポンサー契約が切れるが、新契約の締結(最低でも'21年まで。年間スポンサー料は700万ユーロまで跳ね上がる見込み)に近づいているようだ。ちなみに、現在『erima』が務めるサプライヤーは'18-'19シーズンから『Kappa』に代わる見込みだ。
<ヘルタ>
bet-at-home.com(ブックメーカー)
年間スポンサー料:600万ユーロ 契約満了:2018年
'14-'15シーズン終了後に『DB』(ドイツ鉄道)がメインスポンサーから撤退し、'15年夏に『bet-at-home.com』と総額1800万ユーロの3年契約を結んだ。ただし、未成年者のブックメーカー利用は法律で禁じられており、U-19などユースチームの胸スポンサーは健康保険会社の『AOK』となっている。
<フライブルク>
シュバルツバルドミルヒ(乳製品)
年間スポンサー料:300万ユーロ 契約満了:非公開
'10年夏から6シーズンに渡り、乳製品メーカーの『エーアマン』とパートナーシップを結んでいたが、'16-'17シーズンから地元フライブルクに本社を構える同業他社の『シュバルツバルドミルヒ』と手を組んでいる。過去には日本企業(スズキ)がメインスポンサーを務めたことも。