野球のぼせもんBACK NUMBER
女性観客が8割の「タカガールデー」。
意義あるイベント、NPBは球団任せ。
text by
田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2017/05/17 07:00
スポーツ界での社会貢献活動は一般的になってきているからこそ、統括する組織にはそれを取りまとめる能力が期待される。
社会貢献がNPB主導ではなく各球団任せという現実。
ところで、野球とピンクリボン運動の縁は、海の向こうのメジャーリーグでも同様だ。母の日の「HAPPY MOTHER'S DAY」では、今シーズンも特別なボールを使用。縫い目や刻印がピンク色で、もちろんピンクリボン運動のシンボルマークも入れられている。
選手たちもリストバンドやバット、スパイクの一部にピンクを使用するなどして、母への感謝を示すと同時にピンクリボン運動の啓発を積極的に行っている。
思いは同じだ。
しかし、日米の大きな違いは、球団単位なのかリーグ全体として行っているかである。
日本球界でも、もちろんホークスだけでなく尽力している球団はある。しかし、ピンクリボン運動に関しては、全てではなかった。
プロスポーツ界による社会貢献活動。なかでもプロ野球は、一度に多くの人々にメッセージを送ることのできる貴重な機会である。
何かと各球団任せの印象がぬぐえないNPB。もっとリーダーシップをとるべきではなかろうか。