話が終わったらボールを蹴ろうBACK NUMBER
ガンバからついに取り払われた聖域。
遠藤保仁、定位置奪回はなるのか。
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byJ.LEAGUE PHOTOS
posted2017/05/04 11:30
ここ数年間「遠藤の後継者」は日本サッカーが抱え続ける課題である。それほどまでの存在だからこそ、出場なしに終わるだけでも騒がれるのだ。
「ポジションを奪われたぐらいで引退はしない」
長いシーズンでは必ず、ベテランの力が必要になってくる。
単調な展開になった時にテンポを変え、「違い」を見せられるのは遠藤だけだ。遠藤自身も「ポジションを奪われたぐらいで引退はしない。奪われたら奪い返しにいく」と、ポジション奪取に意欲的だ。
普通の選手にとってはかなりの試練だが、遠藤にとっては決してネガティブなものではない。おそらく、こう思っているはずだ。
プロ20年目にさらに成長するチャンス。
自分のプレーを少しずつマイナーチェンジし、監督の要求するものに応えてレギュラーでプレーしつづけてきた歴史が、そう思えるだけの余裕を生んでいる。
遠藤は、いずれスタメンに戻ってくるだろう。
そのプロセスは遠藤にとって貴重な財産になり、ガンバにとって再び大きな戦力になるはずだ。