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異常なデータが示す歴史的制球力。
NPB史上最高のK/BBは上原浩治! 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2017/04/05 11:00

異常なデータが示す歴史的制球力。NPB史上最高のK/BBは上原浩治!<Number Web> photograph by Getty Images

「構えた場所に来るから受けるのが楽しい投手」という捕手のコメントは、投手にとって最大の褒め言葉の1つだろう。

NPB史上最高のK/BBを持つ投手・上原浩治。

 菅野の成績からもわかるように、K/BBは、投手の能力を知る上で最も重要な指標の1つである。

 そして実は、K/BBで見てNPB史上最高の投手が、現役で投げている。

 4月3日に42歳になった、シカゴ・カブスの上原浩治だ。上原は1999年から2008年まで巨人で投げたが、このときに驚異的なK/BBを残した。

NPBで1500イニング以上投げた投手のK/BBベスト5

1.上原浩治 6.68 奪三振1376 与四球206
2.土橋正幸 4.61 奪三振1562 与四球339
3.杉浦忠  4.29 奪三振1756 与四球409
4.稲尾和久 3.58 奪三振2574 与四球719
5.村山実  3.55 奪三振2271 与四球639

 80年を超すNPBの歴史の中で、上原は最も制球力が良い投手と言えるだろう。しかも6.68と言う数字は、2位以下を大きく上回っている。そうそうたる大投手を抑えて断トツの数字だ。上原浩治もまた、歴史的な存在だと言えるだろう。

MLBの数字を見ても、上原の破天荒さがわかる。

 ちなみに20世紀以降のMLBでのこの記録歴代1位は、松坂大輔の同僚でもあったカート・シリングの4.38(奪三振3116 与四球711)だ。

 歴史、野球の質の異なるリーグの単純な比較はできないにせよ、上原浩治の記録の破天荒さがわかる。

 NPBでは1シーズンを除いて先発投手として活躍した上原だが、MLBに移籍してからは紆余曲折を経て、救援投手になった。

 上原は、その抜群の制球力で、新しいステージの新しい仕事でも頭角を現した。

2013年にボストン・レッドソックスに移籍してからの上原のK/BBのリーグ順位(40登板以上)。

2013年 11.22 1位 奪三振101 与四球9
2014年 10.00 2位 奪三振80 与四球8
2015年 5.22 11位 奪三振47 与四球9
2016年 5.73 5位 奪三振63 与四球11

【次ページ】 三振は減ったが、四球はほとんど増えていない。

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