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WBC、侍ジャパンに大きな変化が!
先発型よりリリーフ重視の編成に。
text by
小関順二Junji Koseki
photograph byNaoya Sanuki
posted2017/01/26 11:30
WBCでも二刀流で挑むのか注目される大谷。投手では先発として起用されるのは確定だろう。
第2回、第3回はさらに先発型重視の傾向が。
第2回大会は先発型が多く選ばれていて、リリーフ型は3人だけだった。
<先発>
松坂(レッドソックス)、涌井秀章(西武)、小松聖(オリックス)、ダルビッシュ有(日本ハム)、渡辺(ロッテ)、岩隈久志、田中将大(以上楽天)、杉内(ソフトバンク)、内海哲也(巨人)、岩田稔(阪神)
<リリーフ>
馬原(ソフトバンク)、山口鉄也(巨人)、藤川(阪神)
第3回も当時の先発、リリーフで分けると先発重視となる。
<先発>
澤村拓一、杉内、内海(以上巨人)、前田健太(広島)、能見篤史(阪神)、牧田和久(西武)、大隣憲司、攝津正(ソフトバンク)、田中(楽天)
<リリーフ>
山口(巨人)、今村猛(広島)、涌井(西武)、森福允彦(ソフトバンク)
アメリカは今大会、絶対的な先発をそろえる可能性。
最も実力があるのは各球団で先発を任されている投手たちなので、彼らを中心に投手陣を編成している。本大会ではさらに実力が抜けている4人を先発に固定し、あとの選手はリリーフに回すというのが基本的な考えで、それは過去のWBCで有効だった。
今回のアメリカ代表は通算奪三振率9.34の本格派右腕、クリス・アーチャー(レイズ)の代表入りが決定。そして'11、'13、'14年にサイ・ヤング賞を受賞している左腕、クレイトン・カーショー(ドジャース)の参加も噂されている。
リリーフを重視して投手陣を編成し、それが裏目に出てきたアメリカに変化の兆しが見えるようだ。先発型をリリーフ役で使う日本的な起用はできないが、先発を見込む投手には絶対的な実力者を人選する、そんな覚悟が感じられる。