ニッポン野球音頭BACK NUMBER
観衆20人、報道2組、夜遊び無し。
DeNA秋キャンプがストイックだ!
posted2016/11/18 12:30
text by
日比野恭三Kyozo Hibino
photograph by
Naoya Sanuki
11月も半ばだというのに、セミの鳴き声が聞こえた。
グラウンドには強い日差しが照りつけ、山の稜線から積乱雲がもくもくとわき上がっている。朝に見た天気予報によれば、予想最高気温は28度。すぐに両手の甲と鼻の頭が赤く焼けた。
いまだ夏の風情を保っている奄美大島で秋季キャンプを張っているのはベイスターズだ。2日に始まり、5勤1休のスケジュールを刻んできたキャンプは14日、最終の第3クールに入っていた。
何年かプロ野球の取材をしてきたが、秋のキャンプを訪れるのは初めてだった。開幕を控えて注目選手の動向が気になる春季キャンプに行くことはあっても、秋はシーズンが終わり、プロ野球の露出自体がめっきりなくなる。秋季キャンプがどのようなものなのかは、ずっと知らないままだった。
観衆も報道陣も少なく、選手はリラックスしていた。
初めて降り立った奄美で初めて見る秋季キャンプは、春の沖縄とはだいぶ趣の異なるものだった。
まず、観衆が少ない。時間によって変動があるとはいえだいたい20人前後で、グラウンドにいる選手やチームスタッフの方が多い。ボールを捕る音、打つ音、交わされる会話、とにかく「野球の音」がよく聞こえる。
意外だったのは、報道陣もいないこと。取材した2日間、メディアは筆者とテレビ神奈川のクルーだけ。周囲の視線が圧倒的に少ないせいか、選手たちの表情はリラックスしているように見えた。