ニッポン野球音頭BACK NUMBER
観衆20人、報道2組、夜遊び無し。
DeNA秋キャンプがストイックだ!
text by
日比野恭三Kyozo Hibino
photograph byNaoya Sanuki
posted2016/11/18 12:30
CSで奮闘を見せた今永も、秋季キャンプで汗を流して2年目の来季を見据えている。
主力だけでなく二軍選手にも“ねちっこい”指導。
ブルペンでは、投手陣がタオルを振ってのシャドウピッチングに勤しむ姿が見られたが、須田幸太が育成の田村丈に、まさにコーチのようにアドバイスを送っていたのが印象的だった。別の日には、一軍未登板ながら期待の高い高卒2年目、飯塚悟史が木塚敦志投手コーチから足の上げ方について指導を受け、その隣では熊原健人が篠原貴行投手コーチから投球時の目線の置き方についてアドバイスを受けていた。
とにかくチェックポイントが細かく、そして、言葉は悪いがねちっこい。今永が言うように、今しかできないことにしっかりと時間をかけているのがよく分かった。
一軍、二軍が分かれる春季キャンプと違って、秋季キャンプでは(少なくともベイスターズの場合)一軍の主力と育成を含むファームの選手が一緒に練習する。これから上を目指そうという選手たちにとっては、一軍で活躍する選手やコーチ陣と長い時間をともに過ごし、貴重なアドバイスや指導を受けられる絶好のチャンスだ。
一軍のピッチャー陣と絡めることに喜びを感じて。
飯塚は言う。
「ファームにいると一軍のピッチャー陣とあまり絡みがないので、今回のキャンプで、全体練習以外の部分でもやってるんだなというのはすごく感じてます。特に今永さんは、1年目なのに、すごくやることをしっかりやってる。バント練習も欠かさなかったり、ブルペンでもいろいろなアイディアをもって、楽しくやってるなって」
打者陣では、ラミレス監督が期待を寄せる網谷圭将、そして山本武白志という2人の背番号100番台が参加。一軍打撃コーチの小川博文から、マンツーマン指導を受けていた。密着指導は日がとっぷりと暮れた午後5時を回るまで延々続いた。
捕手の網谷は売りの打撃を生かす道を探るため、三塁手の練習に取り組んでいる。昨年、ソフトバンクの育成契約を断ってベイスターズの支配下登録を勝ち取った白根尚貴も同じように一塁手だけでなく外野の練習にも参加し、飯塚はフォークに磨きをかけていた。