パラリンピックへの道BACK NUMBER
パラ五輪マラソン銀を呼び込んだ縁。
道下美里と支援者たちの幸せな関係。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byAFLO
posted2016/10/10 08:00
道下は7日に行なわれたオリンピック・パラリンピックのメダリスト合同パレードに参加。パラリンピック旗を振り、満面の笑みを浮かべた。
「東京へ向けての気持ちは、すごい入っています」
「走ることは、生きがいです。走ることによって出会いが連鎖していくのがやめられない理由の1つです。私に出会って、かわったと言ってくださる人がいたりすれば、それが私にとって生きてきた意味があることです。目が不自由な人のことだったり、こういうスポーツを知らない人が知ってくれるとか、それに対して見方がかわるとかそういうふうにつながればいいなと思います」
銀メダルを手にした今、道下はこう語る。
「表彰台でスペインの国歌を聞いたとき、君が代が流れないのが悔しくて」
そのとき、2020年の東京パラリンピックが具体的に視野に入ってきた。
「ふつふつと東京を走りたいな、という気持ちが沸いてきました。主人と話したらOKということでした。東京へ向けての気持ちは、すごい入っています。金メダルを獲っていたら、忙しくて練習できなかったかもしれないので、よかったんじゃないでしょうか」
笑いつつ、こう続ける。
「私はもともと才能のある選手ではないと思いますし、しっかりと準備して、仲間にも協力してもらって、ベストを尽くしたいです」
仲間とともに、リオでは手にすることができなかった金メダルを目指そうと決意している。