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スポーツメーカーが考える五輪の未来。
リオの子どもたちに贈った22の公園。

posted2016/08/26 11:40

 
スポーツメーカーが考える五輪の未来。リオの子どもたちに贈った22の公園。<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

エンカンタードに出来た大型公園の壁画は、地元アーティストのケイジャマンが手掛けた。

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 8月、リオデジャネイロには、ナイキから本社の社長をはじめ、各国ナイキの幹部、トップデザイナーなど総勢100人を超える社員が揃っていた。

 スポーツメーカーにとってもオリンピックは戦いであり、世界的なプロモーション、マーケティング、そしてコミュニケーションの場でもある。今回に限って言えば、2020年の東京オリンピックに向けての現実的なキックオフとして、それに関わる者も毎日ミーティングに追われていた。彼らが現地で見届けなくてはならないものは数知れずあった。

 エア マックスの生みの親であり、カリスマデザイナーのティンカー・ハットフィールドもリオの陸上競技場に現れ、1,2,3と相次いでフィニッシュするあの黄色いシューズを見て興奮していた。デザイナーがシューズに抱く情熱と誇りは特別だ。

「どの企業が勝ったか?」

 ゴールで彼らが気にするのはそこだ。

 実際、今回のオリンピックで、ナイキのサポート選手が取ったメダルの数は200個を超える。最も多くメダルを獲得したアメリカの数が121個だから、その量がどれほどのものか分かるだろう。

“オリンピック・ビレッジ”をサポート&運営。

 ナイキの関係者がこれだけ多くリオに集まっていたもうひとつの大きな理由が、企業理念の柱である社会貢献活動である。

 ナイキは2015年から5年間、リオの既存の22の公園を“オリンピック・ビレッジ”と名付けてサポート、運営をしている。各公園に、トレーニングの専門家を派遣したり、年間4万点に及ぶフットウェアをはじめとしたスポーツ用品を提供する。

 今回のオリンピックでたくさんのスポーツを見る機会を得ることになる子どもたちに、持続的に身体を動かす場所を提供したいとの考えに基づくものだ。

【次ページ】 単に公園を作るのではなく、活用法を提供したナイキ。

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