リオ五輪PRESSBACK NUMBER
体操女子、4位は48年ぶりの快挙!
世界に通用した“キャピキャピ感”。
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byJMPA
posted2016/08/10 17:00
前日の男子の金メダルに続き、女子も4位入賞。4年後につながる団体での好成績になったことは間違いない。
「みんなの気持がひとつになった」
村上は「みんなの気持ちがひとつになった。今まではEスコア勝負できていたけれど、Dスコアも上がってきている。チームの実力が上がっている」と胸を張った。
杉原は「五輪はすごく楽しかった。このメンバーで本当に良かった。最高でした。自然とみんなが仲良く応援しながらできた」と終始笑顔。
1種目だけ任された段違い平行棒で15.000の高得点を出した内山は「良い演技ができた。今日は悔いが残らないようにやりました」。
跳馬で15点台を出した宮川は「まずまずの演技ができました。ゆかのミスなど自分としては悔しいことはあったけど、チームとして大きなミスなくできたところがよかった」と胸をなで下ろした。
全員を引っ張った「明るく、元気に」というモットー。
寺本以外の4人が五輪初出場という中、大舞台で実力を100%発揮できたのは、「明るく、元気に」というモットーがあったからだった。
その中で、ムードメーカーの役割を担ったのは杉原だった。
「行けるよ!」
「ガンバ!」
演技中の凜とした表情や動作とのギャップが魅力の16歳は、普段から大きな声で仲間を盛り上げるのが得意。それはリオ五輪でも変わらなかった。
チーム内では敬語はいっさいなし。そして杉原の「元気で、明るい」応援が日本チームを盛り上げた。
今年から所属クラブである朝日生命で杉原を指導するようになった塚原直也は「トップの選手であそこまで声を掛けるのは珍しい。あんなに大声出すと疲れるんじゃないかと思うくらい。元気な印象」と言う。塚原は「僕は声も温存していたほうなので」と言い、「杉原の性格なんですかね」と目を細めていた。