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甲子園初戦突破でUSJか吉本新喜劇!?
2回戦までの“暇”をどう過ごすか。
text by
中村計Kei Nakamura
photograph byHideki Sugiyama
posted2016/08/12 07:00
甲子園で白球を追う球児たち。1回戦を勝利した高校は“その後の過ごし方”もキーポイントとなる。
イマドキの高校球児は意外と真面目で……。
そこで、試合後、できる範囲で1回戦を突破したチームに「USJや吉本新喜劇に遊びに行くプランはあるのか」と尋ねてみたのだが、もっとも多いのは「ぜんぜん考えてません」という答えだった。
次に目立ったのが、体のケアも含めてスーパー銭湯に行くというチームだ。ホテル滞在中の外出に関しても、「近所のコンビニまでです」というチームが圧倒的に多かった。案外、イマドキの高校生たちは真面目なのだ。
'03年の常総学院は「5時半までどっか行っていいぞー」。
その点、破格だったのは木内幸男が指揮していた時代の常総学院だ。2003年に全国制覇したときの「3番・ショート」坂克彦(阪神)は言う。
「1回戦に勝ったら2連休でした。USJは、勝った翌日に行きましたね。3回戦に勝ってからは近場に遊びに行く程度です。ホテルにずっといるとストレスがかかるので、練習が終わると、5時半までどっか行ってきていいぞー、みたいな感じで。シャワーを浴びて、私服に着替えて、ゲーセン行ったり、ラーメン屋行ったりしてましたね。他のチームは校名の入ったジャージとか着なきゃ行けないらしいですけど、そうすると目立つので、カツアゲされたりする危険性があるじゃないですか」
今の常総学院がどうしているかはわからないが、機会があれば是非、聞いてみたいところだ。
初戦突破後、勝ったらどこかへ遊びに行くと決めていたのは、開幕日、第1試合で勝利した鳴門高校ぐらいだった。
鳴門高校は2012年に8強入りしたとき、初戦に勝った翌日に神戸市立須磨海浜水族園に遊びに行った。そのため、ゲン担ぎの意味も込め、甲子園出場を決めたあと森脇稔監督自ら「勝って、みんなで須磨の水族館行くぞ!」と笑わせつつ、鼓舞していたのだという。